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破産手続開始の申立て前に財産を移転させた場合


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破産手続開始の申立て前に財産を移転させた場合について

否認できる場合に該当すれば、移転先から取り戻されることがあります。

▽破産者の破産手続開始の申立て前の法律行為について

破産者の破産手続開始の申立て前の法律行為については、一定の要件の下に、破産管財人が破産財団のためにその行為を否認することができます。

そもそも破産手続が開始されると、債務者の保有していた財産は、破産財団の財産になりますので、破産管財人の管理・処分権限に服することになります。要するに、破産手続開始後は、破産者からの財産の取得はできなくなるということで、仮に取得した場合でも無効になるということですね。

しかしながら、破産手続の直前までなら財産を移転させることができるとして、これを無制限に認めてしまうと、直前に財産を隠したり、特定の利害関係のある債権者だけに財産を引き渡すことができてしまいます。これでは、適性かつ公平な清算手続きが行われない可能性があります。

そこで、こういった弊害をなくすために、否認権を破産管財人に認め、一定の要件の下に、債務者の財産移転前の状態にさかのぼらせることにしたのです。

▽債権者の対応について

まず債権者としては、移転した理由や移転の時期、消滅した債権等の額と財産額の比較、破産者の害意や財産の移転を受けた人の認識などを調査すると思われます。そして、それが詐害行為や偏頗行為などの否認できるケースに該当するようであれば、それを破産管財人に通知し、その財産を破産財団のために否認してもらい、移転された先から取り戻させるということが考えられます。

関連トピック

破産手続き中の強制執行について

破産手続前の強制執行は、破産手続の開始決定により中止されます。また、破産手続開始後の強制執行はできません。

▽破産手続開始後の強制執行について

破産法では、破産手続の開始の決定があった場合には、破産財団に属する財産への強制執行、仮差押え、仮処分、一般の先取特権の実行などは、禁止されています。また、個人の債務者が、破産手続開始の開始の申立てをした場合には、その申立てと同時に免責許可の申立てをしたものとみなされますので、破産手続と免責手続は一体・連続した手続として取り扱われます。

▽破産手続瑕疵以後の強制執行について

個人債務者の場合、実質的には、破産手続開始の申立てと免責許可の申立ての日が同じ日になりますので、破産手続開始の申立日以降は、破産手続が終了しても強制執行が禁止されることになります。

ちなみに、そのまま免責許可の決定が確定すれば、もはや強制執行はできませんので、すでになされていた強制執行等の手続は失効することになります。

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