破産・整理の法律ガイド ※文字サイズ変更できます

任意整理


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任意整理について

任意整理は、裁判所が関与しないで行われる整理方法で、私的整理や内整理ともいわれます。

▽任意整理の手順について

一般的には、次の順で行われます。

(1)債権者会議の召集
(2)債権者委員の選出
(3)債権者委員会の結成
(4)債権届出
(5)債務者の財産の換価(配当原資の確保)
(6)配当

▽任意整理のメリットについて

次のようなことです。

●法的な整理と違って、法律で定められた画一的な処理や手続が不要なので、簡易・迅速に整理を進めることができます。
●債務者の財産を比較的自由に換価できるので、有利な条件で換価できれば、高配当を期待することができます。
●任意整理から法的整理へ移行したり、その反対もできるので、手続に融通性があります。
●債権者と債務者が協力して手続を進めていくことが成否の前提になっています。

▽任意整理のデメリットについて

次のようなものがあります。

●任意性
・・・整理に参加するかどうかや、参加してもどのような内容の和解をするかは、債権者の自由なので不安定な要素があります。

●不拘束性
・・・任意整理について定めた法律がないので、原則として、任意整理の内容は当事者以外を拘束できません。

そのほかに、弱体性、不平等性といったデメリットもあります。

関連トピック

非免責債権について

非免責債権とは、破産者が免責許可の決定の後でも、支払いを免れないものです。

▽非免責債権について

非免責債権とは、免責許可の決定が確定した後についても、破産者が支払いも免れることができない特別の原因をもつ次の債権です。

ちなみに、これらの債権は、民事再生法でも、民事再生計画で減免をもとめることができない債権とされています。

(1)租税等の請求権
・・・国税(所得税など)や地方税等(住民税など)で、財団債権にならなかった租税債権のことです。

(2)破産者が悪意で加えた不法行為にもとづく損害賠償請求権
・・・詐欺等により窃取した金銭等の損害賠償請求権

(3)破産者が、故意や重過失で加えた人の生命や身体を害する不法行為にもとづく損害賠償請求権
・・・交通事故や殺人などを原因とする慰謝料・損害賠償請求権などのことです。

(4)民法に規定される夫婦間の協力・扶助義務に係る請求権、婚姻費用分担義務に係る請求権、子の監護義務に係る請求権、扶養義務に係る請求権、その他これらの義務に類する義務で、契約にもとづく請求権
・・・離婚などに伴う子供の養育費などの請求権のことです。

(5)雇用契約にもとづく使用人の請求権や預り金請求権
・・・未払給与、退職金、社内預金、身元保証預り金などの労働債権の請求権のことです。

(6)破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった請求権
・・・債権者目録、債権者一覧に記載がないことにより、破産手続に参加できなかった債権者保護のための請求権です。

(7)罰金等の請求権
・・・罰金、過料、科料や追徴金、刑事訴訟費用などの請求権

▽破産者が悪意で加えた不法行為にもとづく損害賠償請求権について

自己破産直前に行われる、次のような行為のことです。

●自己破産前に、すでに返済不能の状況なのに、証書借入の申込をして債務を負担した場合
●クレジットカードやローンカードの申込みをしてカードを利用して借入を行った場合
●破産手続開始申立ての1年以上前から保有するカードで借入れや商品等を購入し債務を負担した場合

▽破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった請求権について

これは、破産者が、特定の債権者については、何らかの事情であえて、債権者目録、債権者一覧表に債権者氏名、債権額等を記載しない場合で、破産債権者のほうも、破産手続の開始を知らないことに過失がないときに、その破産手続に参加できなかった債権者を保護するものです。

親族、友人、知人などに破産手続修了後も弁済するために、この規定を濫用的に使われることもあるようですが、このような場合は、破産債権者のほうは、破産手続を知らないことに過失がないとは通常いえませんので(通常は、知ることができるはずです)、非免責債権にはならないということになります。

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